牛もも肉は、牛の後ろ脚まわり(内もも・外もも・しんたま・ランプ等)に属する赤身中心の定番部位。
脂が少なくヘルシーで、ローストビーフ、ステーキ(薄切り)、たたき風、カツ、炒め物、ビーフシチューやしぐれ煮まで万能に使えるのが魅力です。
ここでは「どこで買える?」「通販はどう選ぶ?」「最短で手に入れるには?」を、チャネル別に徹底解説し、価格・保存・おいしい調理のコツ・Q&Aまで一気にまとめます。
牛もも肉とは?
赤身が主体できめ細かく締まった肉質。脂が少ない分、火を入れすぎると硬くなりやすい一方、適切な温度管理で驚くほどやわらかく仕上がります。
代表的なサブ部位は内もも(ローストビーフ向き)、外もも(薄切り・煮込み向き)、しんたま(赤身の旨みが濃く万能)、ランプ(ステーキ・ロースト向き)など。
国産牛・黒毛和牛・交雑種・輸入牛(米豪・南米)・グラスフェッドなど産地と飼養も多彩です。
スーパーに売ってる?
イオン、イトーヨーカドー、西友、ライフ等の精肉コーナーで通年入手可。
薄切り(すき焼き・しゃぶ)、焼肉用、角切り、ブロック(ロースト用)などカット展開が豊富。
土日や特売日はブロック肉や「均一セール」が狙い目。
コンビニに売ってる?
生鮮の常設は稀。
代替として真空パック惣菜(ローストビーフ)や冷凍ミールキットでの取り扱いが中心。
生肉目的ならスーパー・精肉専門店・通販が確実です。
ドラッグストアに売ってる?
食品強化型(マツキヨ、ウエルシア、ツルハ等)でも生鮮肉は限定的。
冷凍の牛薄切り・炒め用ミールなどの扱いが出る場合あり。
業務スーパーに売ってる?
輸入牛の大容量パック、ブロック、冷凍スライスが充実。
ロースト用・仕込み用にまとめ買いしたい人に向きます。
カルディに売ってる?
生鮮肉の常設は基本なし。
ソース・スパイス・グレイビーなど“もも肉に合う”調味が豊富で、味作りの補完に◎。
成城石井に売ってる?
店舗規模によっては精肉取り扱いあり。
和牛・国産赤身の上質カット、輸入プライム・チョイスグレード等、品質を選びやすいのが魅力。
コストコに売ってる?
大判ブロック・厚切りパックが充実。
ロースト用の内ももやランプ系を塊で買って小分け冷凍するとコスパ良。
デパ地下・百貨店に売ってる?
精肉専門店が入り、部位指定・用途相談がしやすい。
贈答・パーティ用に整形の美しいブロックを入手可能。
ディスカウントストアに売ってる?
ドン・キホーテ、ロピア等で特価の輸入牛ももが多い。
用途に合わせて厚み・カットを選べば日常使いの強い味方。
通販に売ってる?
最も確実で選択肢が広いチャネル。
産地直送、ブランド牛専門店、モール(Amazon・楽天・Yahoo!)、食肉専門ECでブロック/スライス/焼肉用まで自在に選べます。
グラム単価・規格・冷蔵/冷凍・加工日・真空/トレーなど表示を比較しやすいのが利点。
販売チャネル比較表
| チャネル | 入手しやすさ | 主な例 | 特徴・コツ |
|---|---|---|---|
| スーパー | ★★★★★ | イオン、西友、ライフ | 用途別カットが豊富、特売狙い |
| コンビニ | ★☆☆☆☆ | セブン、ローソン | 生肉は稀、惣菜中心 |
| ドラッグ | ★★☆☆☆ | マツキヨ、ウエルシア | 冷凍ミールや加工が主体 |
| 業務スーパー | ★★★★☆ | 業務スーパー | 輸入大容量・ブロックが安い |
| カルディ | ★☆☆☆☆ | カルディ | 生鮮なし、ソース・スパイス充実 |
| 成城石井 | ★★★☆☆ | 成城石井 | 品質重視の精肉、部位指名可 |
| コストコ | ★★★★☆ | コストコ | 塊買い向き、小分け冷凍で得 |
| デパ地下 | ★★★☆☆ | 伊勢丹、高島屋 | 専門店で用途相談が楽 |
| ディスカウント | ★★★☆☆ | ドンキ、ロピア | 輸入赤身を特価で調達 |
| 通販 | ★★★★★ | 産直EC、モール | 産地・規格・熟成表示を比較可 |
※取扱い・在庫・価格は時期や地域、店舗方針で変動します。
通販での選び方
- 用途×部位:ロースト→内もも/しんたま。薄切り炒め→外もも。ステーキ薄切り→ランプ/しんたま。煮込み→外もも角切り。
- 規格:ブロック500〜1,000gはロースト・作り置きに最適。薄切りは200〜300g/パックが使いやすい。
- 牛のタイプ:和牛は霜降りと香り、国産交雑はバランス、輸入は価格と赤身感。
グラスフェッドは赤身濃厚・さっぱり、グレインはコク強め。 - 処理・包装:チルド真空(生)か冷凍か。真空は熟成が進みやすく、冷凍は日持ち重視。
- 表示の見方:加工日、消費/賞味期限、等級(和牛A4/A5等)、産地、解凍表記、pH/熟成表記(あれば)を確認。
- 同梱最適化:香味野菜、赤ワイン、ブイヨン、スパイス(黒こしょう・コリアンダー・ガーリック)、ロースト用温度計を一緒に。
今すぐ欲しい人の最短ルート
- スーパー:精肉棚の赤身コーナーを直行。ロースト用ブロックは週末の特売で。
- コストコ:大判ブロックを入手→小分けして冷凍ストック。
- 通販:当日/翌日配送対応店でロースト用ブロックor薄切りを確保。
価格の目安
- 輸入牛 もも薄切り:100gあたり 138〜248円
- 国産牛 もも薄切り:100gあたり 198〜398円
- 和牛 もも(ランプ・しんたま含む):100gあたり 298〜798円(銘柄・等級で変動)
- ブロック(ロースト用):100gあたり 180〜550円(産地・等級で幅あり)
保存方法
- 冷蔵:チルドは0〜3℃で保管。トレー品はラップ+保存袋、真空は外袋のまま冷蔵。
挽肉・薄切りは1〜2日、ブロックは2〜4日目安で使い切り。 - 冷凍:使いやすい量で小分けし、ラップ二重+保存袋で空気を抜く。-18℃で1〜2か月が目安。
- 解凍:冷蔵庫で低温解凍(半日〜1日)。急ぐ場合は封のまま流水。電子レンジはドリップ増で食感低下に注意。
- 下処理:塩を早め(30分前〜前日)に当てると保水性が上がり、焼き縮みを抑制。
おいしい食べ方・調理のコツ
- ローストビーフ(内もも/しんたま):表面を強火で焼き固め、120〜135℃の低温オーブンで中心温度55〜58℃を狙う。休ませて肉汁を再吸収。
- 薄切りステーキ/ソテー(ランプ/しんたま):薄塩+黒こしょう。高温で短時間、仕上げにバター少量。
- ビフカツ:もも赤身を1.5cm厚に成形、衣は薄め。180℃で短時間揚げ、余熱で火入れ。
- しぐれ煮:薄切り+生姜+甜菜糖/きび砂糖+醤油+酒で短時間甘辛に。
- 煮込み(外もも/角切り):焼き色をしっかり→香味野菜と赤ワインで煮込み、コラーゲンのゼラチン化までじっくり。
- 下味テク:低温で硬くなりやすい赤身は、塩(0.8〜1.0%)+砂糖/蜂蜜少量で保水、オイルでコーティング。
Q&A
Q. ももは硬くなりやすい…やわらかくするには?
A. 下味の塩で保水→室温に戻す→高温短時間 or 低温長時間の火入れコントロールが鍵。繊維を断つ薄切り・筋切りも有効。
Q. ローストビーフは常温仕上げで大丈夫?
A. 衛生面から中心まで十分に加熱し、その後すみやかに冷却・保管を。低温調理を行う場合は推奨温度・時間の基準に従ってください。
Q. 和牛と輸入、どっちがローストに向く?
A. 霜降りの和牛はリッチ、輸入の赤身はさっぱりで切り分けやすい。
香り重視なら和牛、コスパと赤身感なら輸入が◎。
Q. 1人前の目安量は?
A. 主菜のステーキ・ローストなら120〜150g。副菜多めなら100g程度でも満足感あり。
Q. 冷凍の味落ちを最小化するには?
A. 小分け・薄平らで急冷、空気遮断、解凍は冷蔵低温。解凍後の再冷凍は風味低下が大きいので回避。
まとめ
牛もも肉は、赤身の旨みと軽さで毎日の食卓からハレの日のローストまで大活躍。
最も探しやすいのはスーパーと通販、大量仕込みはコストコ・業務スーパーが強い。
用途に合わせて部位を選び、下味と火入れを丁寧に。塊は小分け冷凍で無駄なく、おいしく賢く楽しみましょう。
